電撃文庫と堕落生活*でんだら*

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【くるこい】第8話 おんぶ

  第8章

「父さん?」
 母の葬式で、父は泣かなかった。
「どうした鉱」
「お母さん、何で死んだの?」
「母さんはな、働きすぎたんだよ。俺たちの分まで働いて、働きすぎて、疲れちまったんだ」
「…………」
「お前、母さんの分までちゃんと生きるんだぞ」
「……うん」
 父が泣いてないのに、自分が泣くのは許されないと思った。

   ■

 ……ーぃ。……ぉーい。……おーい!!
「んぁ?」
 夢から覚醒し始めたうつろな頭のまま、目を開けた。
「よっ」
「うわあああああっ!?」
 目を開けたら、すぐ目の前に人の顔があったらそりゃ誰でもビビると思う。
「………………えっと……なんですか? 先輩」
「その前に、その子たちをなんとかしたほうがいいと思うけど?」
「ん?」
 両脇を見ると、無残にもよだれを垂らしたままぐっすり眠っている春名と、何故だか分からないけど、俺の腰の下にまでもぐりこんで眠ってる逢坂がいた。
「ああ、そうだな。おーい二人ともおきろー、朝だぞー」
 ベンチから立ち、二人を揺さぶってみる。
「うにゅぅ……あと5分……」
 いつも俺を起こしに来るやつとは思えない寝言を言い始める春名。
「ダメ……こーくんそんなことしちゃ…………あぁっ……やん」
 逢坂よ。お前はどんな夢を見てるんだ? とても危うい気がして、起こすに起こせないんだが……どうしようか。
「じゃあ鉱。二人とも起きないから私とこれからホテルにでも行って夜を明かすとするか」
「いやいやいやいや、その結論はおかしいし、その前にだから会華はどうなったんですかって、さっきも聞いたじゃないですか!?」
 慌てて答えてる辺りが、まだまだレベルが足りない証拠だろうと自分でも思うけど、だってそりゃしょうがないだろ。
「会華君なら、あの話をして、すぐに別れたぞ?」
「え、それはまた何で?」
 そこで綾香先輩はニヤリと笑って、
「一通り君の昔話は聞いたからな。これから卒業までずっとからかえるぐらいのネタは仕入れてきた。光栄に思うがいい」
「えっ!? ちょっと、あーうー、あー。……まぁ。うん。はい。……よろしくお願いします」
「うん。それではこれからもよろしくな」
 満面の笑みを浮かべる先輩と、声も心も見た目も沈んだ俺。こんなことになるんだったら、会華を先輩に預けるんじゃなかった……。俺の幼馴染かどうか聞いてたのはそのためだったのか、と気付いても後の祭だが。
 しょうがない。先輩には最初っから最後まで叶わないって分かりきってたことだし。うん。そうだったんだよと諦めておくのが懸命だと自分で思いこむのが大事だ。
「そういえば先輩」
「なんだ? 後輩」
「なんで今日ついてきたんですか?」
「え? だって楽しそうじゃないか。鉱がいて、彼女が二人もいて、そこに私もいる。これでおもしろいことが起きないわけが無いと踏んだからさ」
 予想してた通り過ぎて逆に何か言う気も失せたというか……。
「わかりました……もういいですよ」
 うなだれた表情を見せながら、もうどうにでもなれと言った感じで今度こそちゃんと二人を起こしにかかる。
「おーい、春名、愛。起きろー風邪引くぞー」
「むにゅう……」
「こーくん……」
 参った。一人ぐらいだったら背負って帰るって言う選択肢もあったかもしれないけど、さすがに人間二人をどうにかできるほどの能力は持ち合わせていない。うーん。どうしたもんか。
 いや、ここでしっかり起こせばいいんだろうけど、それもそれでぐっすり寝てるからなかなか起こしにくかったりするんだよなぁ。二人とも気持ちよさそうに寝てるし。
 ただ、このままにしておくとリアルに風邪引きそうなのが危ないところだ。なんとかしなければ……。
「よいしょっと」
 なんだかんだ言ってるうちに先輩が逢坂を持ち上げておぶってしまった。
「って、先輩。何してるんですか」
「ん? 鉱がなんだか所在なさげな顔をしてたから、ついつい助け舟を出してしまっただけだ。気にするな」
「ん、じゃあ困ってたところなんだありがたく好意をいただいておきます。ああ、でも逢坂は俺が持ちますよ。春名の方が軽いでしょ」
 綾香先輩はいじわるな笑顔を見せて、
「女の子の体重を話題にするときは気をつけたほうがいいぞ。どこで誰が聞いてるかわからないからな」
「どこも何も、そこで寝てる二人しかいませんよ……」
「それにさっきの発言では、さも私が貧弱だと言っているようなものじゃないか」
「それもそうですけど、男のプライドってものも考えてください。それこそ、女の子が力持ちって言われてうれしいわけないじゃないですか」
「私はとてもうれしいが?」
「前言撤回します。先輩を除いた大多数の女子ってしといてください」
「では、いくとするか」
「ちょっと待ってください先輩! 人の話を聞いてくださいよ!!」
 俺の言葉を無視して立ち上がる先輩に、なんとか懇願し、意地とプライドで食い下がった。いや、でもこれ逢坂が聞いてたら怒るだろうなぁと思いつつ、それでも春名を先輩に任せ、一向に起きる気配の無い二人を背負って家に帰ることにした。

   ■

「………………」
「………………」
 なんか話しづらくなって終始無言で歩いていた。
 件の遊園地は自宅からそう遠くないところにあり、駅ひとつ分程度の距離ならば歩いていけると考えたのだ。
 いや、本当は先輩の心配をして電車で帰ろうと言ったのに、綾香先輩が何度も「私がそんなに貧弱に見えるのか?」と本当に恨みがましそうに言うので(といっても多分演技だろうが)しぶしぶ歩いて帰ることにしたのである。
 正直、意地を張ったはいいが、少しばかりの後悔があった。流石に女の子だとしても高校生であって、このままだと家まで持たないんじゃないかと思うぐらいだんだんつらくなってきた。持ち上げてる限界の重さと、持ち上げた状態で歩き続ける限界の重さの違いに愕然としつつ、それでも となりの先輩が涼しい顔をして春名を背負ってるのを見て、やはり自分には体力がないのかと思い、相変わらずの意地張りっぷりで気合で絶えていたのだった。
「………………」
「………………」
 しかしそれにしてもこの無言はどうにかならないのだろか。
 基本的には沈黙もそんなに嫌いではないのだが、いつもおしゃべりな綾香先輩がここまでしゃべらないとなると、いつもとの違いに戸惑ってしまう。
 すっと、横をのぞき見るようにして先輩の横顔を見てみた。
 何を考えてるかわからない表情をしているのは相変わらずなんだけど、いつもより真剣な眼をしてるように見えたのは俺の勘違いだろうか。
 先輩は道のずっと先に視点をあわせて、俺のことなんか気にしてない様子で歩いている。
 んー。
 何か怒らすようなことでもしたんだろうか。
 思い当たらずに、さりとてこのまま家に帰る道すがら何も話さないって言うのも、あと20分ぐらいある残り時間を考えると寂しすぎるので、どうしようかと悩んでいると、先輩の背中からうめくような小さい声が聞こえてきた。
「う……うぅん」
「お、起きたか春名」
 まだ本当に起きたばっかりなので、状況把握はまったく出来てないだろうが、とりあえず起きたことには変わりない。
「ほぁ……ここどこぉ?」
 ろれつの回らない声で尋ねる春名。目はまだ半開きで、相変わらず口元にはよだれがついている。春名のその質問に先輩が答える。
「春名君。今は帰宅途中で、君は私に負ぶさってるところだ。ちなみに鉱がおぶってるのは愛君だが、それは鉱が決めたことであってその責任は全部鉱にあるということをわかってもらえれば私は十分だと思うのだが、どうかな鉱?」
 唐突に、今まで黙っていた先輩が畳み掛けるようにしゃべったことで、俺がひるんでしまったのが敗因だったのかもしれない。というかどうすれば勝ちとか負けとかそういう問題じゃないと思うのだが、それでも負けだった。なんていうか物理的に。
 綾香先輩の言葉を、その背中に乗ったまま聞いていた春名の表情を見落としていたのが痛かった。春名は、先輩の「鉱がおぶっているのは……」の辺りで俺のほうを向き、その小さな目に何かを焼き付けるように大きく見開き「その責任は……」の辺りで完全に意識が覚醒したらしく、その目には先ほどの観察するような表情ではなく、燃えるような闘志が宿っていた。そしてそれは先輩にも伝わっていた、というより先輩がそうなるように誘導したんだろうけど、その誘導にまんまとひっかかった春名は、先輩の背中で一瞬小さくまるまり、先輩が組んだままお尻の下に回していた手を踏み台に、
「ボクも乗るー!!!!」
 こっちに飛び掛ってきた。

   ■

 結論から言うと、どうしようもなかった。
 何も無い状況ならいざしらず、背中に逢坂を乗せたままでその上からさらに春名の体重+重力加速度を足した重量なんて耐えられるはずも無く、無様にも撃沈した。
「何するのよ!! 死ぬところだったじゃないの!」
「アイが抜け駆けするから悪いんじゃないの!!」
 二人の口論は、夕暮れ時の街中では目立つことこの上なかったが、それ以上にその二人にのしかかられたまま地べたに這いつくばっている俺のほうが目立つことに、そろそろ二人が気づいてくれると俺はとても助かるのだが、それを二人が自覚するのはだいぶ先のことになりそうな雰囲気がぷんぷんしていた。
「寝てたんだから関係ない。こーくんが私を選んでくれたってことなんだからあきらめなさいよ」
「そんなことないっ! アイが何か言ったんでしょ!」
「だから私は寝てたって何度言ったらわかるの」
 そんなことじゃないんだよ。春名の方が軽そうだったから先輩に預けたんだよ。
 言ってやりたかったが、言った途端にこの不自由な身体に二人からの暴行を加えられると危機感を感じてる状況では、そんな地雷に両足揃えて突っ込むような真似は出来ない。
 まぁそれでもいかんせんどうしようもない状況になってるのは事実だが……。
 どうしようかなぁ、と悩んでいる俺と、その上で口論している二人、傍観を決め込んで笑っている先輩。
 4人に話しかける声があった。
「アンタたち何してるの?」
 そこに立っていたのは、今にも吹き出しそうな顔をした委員長こと、来栖美樹だった。
 一瞬だけ空気が止まった。
 来栖は今まで制服姿しか見た事が無かったのだが、休日の今日は当然ながら私服で、長めのプリーツスカートをはいて、桃色のTシャツの上にカーディガンを羽織っていた。なんとも、今までのイメージを覆されるような服装だなぁ。むしろもっと先輩みたいな男っぽい服を着てると思ったのに。
 そんなことを考えてるうちに、彼女はこっちに近寄ってきて、俺の目の前にしゃがみこんだ。
 ちょっ、そのままだとパンツ見えるから! ちょっと!
「ざんねーん。スパッツでしたー」
 スカートが長いので、チラッとしか見えなかったが、確かにスパッツをはいてるみたいだった。……というかこいつは日常的にはいてるんか?
 どうでもいいことを考えていると、左右のほっぺをつままれた。
「ふぁにふるんふぁよ」
「んー、なんかおもしろそうだから」
 それこそ楽しそうにびろーんびろーんとつかんだ頬を伸ばされまくる。いや痛くは無い。ホントに遊んでるレベルだから問題は無いのだが、そんなことより背中の上に載っている二人が黙ってるのがとても怖い。なんだろうこの殺気に似た気配は。
「びよーんびよーん♪」
 実に楽しそうに俺で遊ぶ委員長。もうなんか完全に怪しい集団になってる……。
 相変わらず無言の圧力が上からかかる。体重と圧力で押しつぶされそうです。
「ふぉひゅうかおふぁえふぁふぁふぃひにひはんはよ」
「んー? 散歩。買い物しようと思ってきたけど面白いものを見つけたんで突撃生取材を観光してみたのさワトソン君!」
 というかお前何しに来たんだよ。と言ったのが伝わったのが奇跡だと思ったが、その後に続く言葉でああ、こいつは馬鹿なんだよなぁと改めて思ってしまった。馬鹿と言うか、なんか行動の根本が綾香先輩と同じで、迷惑な気配しかしないのが残念すぎる。
「ふぉろふぉろはなふぇって、うぉ」
「はーい。高坂の彼女たちがとても怖い顔をしてるので、謹んで離させていただきました隊長」
 その言葉に反応が無いのがまたちょっと怖いんだが……。
「誰が隊長だ誰が。あと俺の懇願で離したんじゃないのかよ」
「うん」
「くそっ。というかそれよりお前ら二人もそろそろどけよ流石に重くなってきた……」
「こーくんは私が重いって言うんだ……」
「おにーちゃんは春名が耐え切れないほど重いって言うんだ……」
「待てっ! 待てそれは誤解だから! とりあえず全体重かけるのやめて二人でとかうぐぅっ!」
 背中にかかる荷重が当社比2倍くらいになって目から涙がにじみ出て来た。ちょっと先輩も委員長も助けて! 頼むから!
 と、綾香先輩が、何かを思いついたような表情を浮かべた。待て。その笑顔は何だ!? 怖すぎるいやな予感しかしないんですが……。
「そうだ、逢坂君。さきほど鉱が、逢坂君の方が重いだろうから俺が持ってやるよとかなんとか言ってた気がするが」
 …………。
 人の上で飛び跳ねないでください……。そう思ったのを最後に、意識が途切れた。

   ■

「父さん仕事やめたの?」
 それがどれだけ残酷な言葉だったか。当時はわからなかった。ただ事実を事実として疑問をぶつけただけだった。
「ああ、まぁ、退職金は出たからしばらくは過ごせるから安心しろ」
「でもお金ないんだったら、僕が働くよ?」
「鉱はそんなことは気にしなくていいさ。なんとか別の仕事を探してくるよ。今度は出来るだけ家にいられる仕事がいいな」
 そのさりげない親心がうれしかった。

   ■

 意識が覚醒したとき、俺の身体は上下に揺れていた。
 目の前に在るのは黒の長髪。ふわりとかおるシャンプーの香りが何故だか俺を安心させてくれた。
 眠気が覚めていくにしたがって、だんだん明瞭になる世界の中で、綾香先輩におぶられているということを理解した。
「お、起きたか鉱」
「こーくん! ごめんなさい私が悪かったの」
「ごめんねおにーちゃ! 大丈夫!?」
「お、もう起きたのか。存外早かったな高坂」
「お、……おはよう」
 4者4様で話しかけられても、まだ頭は完全に起ききってないんですが……。
 とりあえず差しあたってしなければならないことは、先輩の背中から降りることだろうか。行動しようとしたら、予想以上に強い力で止められた。
 不思議に思って綾香先輩を見ると、俺にしか聞こえないくらいの小さな声で、ぼそっとつぶやいた。
「もうちょっと私に頼ってもいいんだぞ?」
「ん……じゃあお言葉に甘えて……」
 先輩に習って小声でつぶやく。
 別に疲れてたわけではないが、とりあえずもうちょっと背負われてることにした。少し具合の悪いそぶりを見せ、ほかの3人に体裁をつけておく。
「それにしても――」
 いつの間にかすぐ横にいた委員長が話し始める。
「さっきのはるにゃんはかわいかったなー。なんせ『おにーちゃんはボクが運ぶの!!』って言って無理やり高坂を持ってこうとするもんだから、地面を引きずったりそこら辺にぶつけたり大変だったんだから」
 からかうように言う委員長に、春名が慌てふためいた感じで弁明する。
「あ、あれは!! さっきはお兄ちゃんに持ってもらえなかったからっ、今度はボクが持ってあげようと思ってがんばったんだよぉ……」
「春名君の体格じゃ絶対無理だって言ったのになかなか聞かなくてねぇ……」
 困ったように言う先輩。心のそこではまったく困ってないんだろうことはわかりきってるけどね。
「だから私が持つって言ったのに」
「アイにだけはまかせたくないのっ!」
「あーちょっと音量を下げてもらうと、頭に響かなくてうれしいんだが……」
 適当に理由をつけてやめさせる。もう止めなくてもいいと思うけど、あんまりうるさいと普通に周りに迷惑だし、もう住宅街に来てるし。
「あっごめん」
「ほら怒られた」
「なにおー!!」
「ほらほら、鉱も言ってることだし、ちょっと我慢しな、二人とも」
 先輩ありがとうございます。そのあとに貸しイチな、って言う言葉が無ければ最高でした。
「はーぃ」
「はーい」
 とりあえずひと段落。
 落ち着いて前を見ると、もう夕日が沈むぐらいの時間帯になっていた。
 夕焼けが綺麗だなぁ。
 今日一日を軽く振り返って、ああ、楽しかったなぁと思えた。
 いろいろハプニングもあったけど、というかまず大前提のダブルデートとかわけのわからないことになったりしたけど、それでも一日中騒がしい生活に慣れてきた俺にとって、その喧騒は不快なものではなく、もう日常になってきていて、だからこそと言っては何だが楽しめたんだと思う。
 ほかの3人もそう思ってるといいなぁ……と思っていると、十字路に差し掛かった。
「あ、先輩。ここまででいいですよ」
「お、そうか。もう大丈夫なのか?」
 白々しく聞いてくる辺りが先輩っぽい。
「もうだいぶ楽になりました。どうもありがとうございました」
「いやいや、そんな礼を言われるほどのことでもないさ。今度なにかおごってもらうくらいでいいよ」
「めずらしく、感謝の言葉を述べたのに、一瞬にして尊敬の念が消えました」
「ははっ、冗談だ冗談」
「まったく」
 言って、自分の足で立つ。
 この十字路で、俺と春名と逢坂の帰路が分かれている。まっすぐ行くと俺の家、左に曲がれば春名の家で、右折すれば逢坂の家だ。
「じゃあまた明日な。今日は俺も疲れてるから一人にさせてくれ」
「こーくんがそういうなら……」
「しょうがないねー」
 どうやら二人ともわかってくれた様で何よりだ。春名の目が若干うとうとしてるのも要因のひとつだろうか。なんにせよ、今日はここでお別れだ。
「じゃあまた明日な。先輩と委員長はどうする? ……いや、普通に家に帰るか」
「あたしははるにゃんの家いってみたいなー」
 来栖がなんかとてもウキウキした感じの声で言い出した。
「ん、別にそれを俺に言われてもどうしようもないのだが、どうだ? 春名」
「ボクのおとーさんもおかーさんも、そういうのあんまり気にしないから大丈夫だよー」
「だ、そうだ。まあ、楽しくやってくればいいさ。先輩は?」
 振り向いた時、綾香先輩は来栖の方をじっと見ていた。
「ん、ああうん。私はこのまま帰るとするよ。じゃーな鉱」
「じゃあまた明日。先輩」
「じゃーねー」
 それぞれが手を振って送った後、
「じゃあ俺たちも帰るかな」
「うんっ」
 笑顔で別れた。

  1. 1990/01/04(木) 02:08:00|
  2. 創作小説
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