電撃文庫と堕落生活*でんだら*

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SS プロローグ権藤

グロ注意。




 その部屋は暗く、明かりは蝋燭が一本二本三本。照らす範囲に壁は見当たらず、その蝋燭のそばで十字架の形をした寝台に横たわる男が一人いるだけだった。
「ここは・・・?」
 なぜ自分がここにいるのか。目覚めたばかりの頭では思考回路は働かないらしい。
 自分が全裸でいることも気にはなったが、それ以上に両腕を手首、肘、肩で完全に固定されていることの方が問題だった。太い金属で締められているため、血がまわらないということはないが、無理に動かすとすぐに痛みが走る。
「これは・・・、誰か来るのを待った方がいいかな」
 抜けた頭で考えることは、希望的観測に過ぎない。第一ここまでした相手が自分を開放してくれるとも思わない。
 いっそのこと、「これから改造手術をはじめる」とか言われて白衣の男がまわりに大勢立っていても違和感はない。
 そんなことを考えていたからだろう。かけられた声に対する反応が遅れた。
「気分はどうかな?」
 ぬっ、と。
 そう表現するしかないような唐突さで、その男は闇の中から姿をあらわした。
 真っ黒なシャツに真っ黒なスーツを着て、真っ黒なネクタイをしている。
「おや? まだ喉は潰していなかったはずだが・・・さくら」
 男が呼んだのは名前だったらしい。視線を下に移すと、小学3年生ぐらいの女の子が、男に手を引かれて闇から姿をあらわした。
「さくら。私の言いつけを守らなかったのかい?」
「いいえ父様。彼は驚愕で発声を忘却しているだけ。発声器官に異常は皆無」
 無機的な声で少女は声を出す。その視線の焦点がどこに向いているかはわからなかった。何故ならその少女の両目は包帯で厳重に巻かれた上で、両目に眼帯をかけられていたからだ。
 よく観察してみればその少女が普通ではない部分が次々と見つかった。
 首につけられているのは首輪だろう。鎖は前に垂れ、そのまま真っ黒なワンピースの中に消えている。
 男とつないでる手にはすべての指に立方体のようなものがネジを飛び出させたままアクセサリーのようにつけられ、さらに手のひら全体を覆う用に金属製の板がつけられていた。もちろん反対の手も同様だった。
 他にも関節の要所要所に金属製の何かが取り付けられている。
 探せば探すほどその少女の異常さは際立っていった。
 男はすたすたと少女を引いて私に近づきながら言う。
「そうかそうか。では勘違いさせた上に愛娘を視姦している君にば罰を与えるとしよう」
 男の言葉の意味がわからなかった。
 ジュッという音がして、右の二の腕に刺すような痛みが一瞬走りその後、
「っがあああああああああああぁぁぁぁぁああああああああ!!!!!!!」
 激痛がかけめぐった。
 男の手が蝋燭を押し付けているとと気付いたのは自分の悲鳴が耳に届いてからだった。
「やはりさくらの言葉は正しかったようだ。しかしそれにしても汚い悲鳴だ。やはり女の悲鳴の方が美しいと思わんかね? さくら」
「どちらでも。・・・私にとって悲鳴は無価値」
「――っはぁっ・・・はぁ・・・」
 腕の中でも敏感なところに火を直接押し付けられた熱さは筆舌に尽くしがたかった。おしつけたことによって火が消えていなかったら、ずっと叫びつづけていたかもしれない。
「しかし、この程度で悲鳴をあげるとは。まったく持って先が思いやられるな」
 その言葉に目を見開き、口をひきつらせる。少女の方を向くと見えないはずの視線が合った。
「期待は無意味で無価値は理解しているはず。嗚呼、温い痛み・・・。死ねばいいのに」
 言葉は喉を通らなかった。
「準備はいいか青年? では始めよう」
 残っていた二本の蝋燭の火を男は握り潰し、直後部屋の照明が部屋を照らす。
 赤と黒に彩られた、数多の拷問器具がその姿をあらわした。

「っくっ、っがあああっ」 
「君もつくづく馬鹿な男だ。悲鳴を堪えた所で何の意味もないのだから」
 長さが10センチにも及ぶ針を、一本一本、爪と肉の間に挟んでいく作業。始めの一本の痛みで意識が飛びかけたが、すでに8本目ともなると悲鳴も抑えられるレベルにまで慣れた。
「まあせいぜい鳴けばいいさ」
 右手の親指から入り、一本ずつ、それぞれ1センチほど埋めて次の指へ。そうして今は左手の中指に刺された所だ。
 少女は手に持っている針を一本男に渡す。まるで目が見えているかのように。
 右手はすでに激痛を訴えている。しかしそれに屈して指を動かせば、それだけ重力と慣性に引かれて痛みは激しさを増す。理解してからはただ黙々と痛みに耐えるしかなかった。
 すっ、と。薬指に針が添えられる。
 身構え、目をきつく閉じて痛みを待つ。
 ・・・。
 ・・・。
 緊張というものは永遠には続かないものだ。五秒、十秒、二十秒がすぎ、ふと目を開いた瞬間、えぐるように針が突き刺さる。
「っがああぁぁぁああ!!」
 何で自分がこんなことになったのか。なぜ自分なのか。自分が何をしたというのか。
 それすらも何一つ伝えられないまま、痛みだけが与えられる。
「・・・はぁ、なんっ、でこんな・・・こと」
「ん? 聞いたかさくら。やっとこの男がまともな言葉を発したぞ?」
「興味は皆無。私の欲求は痛覚だけ」
「そうかそうか。やはりかわいいなさくらは」
 再度の男の言葉に少女が反応することなく、その動きとは別に針を機械的に渡す。
 さくっ。
 今度はためらいなく、今までとは比べものにならないほど深く、それこそ爪の最奥まで届く勢いで小指に刺さった。
「っぎゃあああああああああぁぁぁぁぁぁああああああああああああ!!!!!」
 視界が赤く染まり明滅する。耳鳴りが酷くうるさい音を立て、左手の先端から発せられた痛みが全身をかけめぐる。
「いい悲鳴だ。汚くてもやはりこうでなくては面白みがない」
「悪趣味ね」
「ああ、さくらは別だよ? 君は泣こうと鳴くまいと綺麗だからね」
「・・・」
 二人の会話は頭に入らない。ただ、ただ、痛い。
「さて、遊ぶのは久しぶりだからゆっくり行くとするか」
「お好きなように」
「ではさくら、弾(ひ)いてあげなさい」
「はい。父様」
 少女が自分の右側に移った。男の言った、「弾く」という意味を身を持って体感することになった。
 右手から伸びる5本の金属針をなでるかのようにその手で触れた。
「――――――――がえdgtぐぃぎゃあああ!!!!!」
 悲鳴は悲鳴にならなかった。
 痛い痛い痛い。痛みだけが脳を支配する。爪が割れる。剥がれる!! そうとしか思えないほどの痛みを発しながら、ああああああああああああ!!!
 なでていただけの手は次第に激しくなり、デコピンのようにまさに弾(はじ)かれる。その度に新たな痛みが倍加して襲ってくる。
「飽きたな。押し込め」
「はい。父様」
「!!!!!!」
 もはや言葉は出なかった。
 ぐりぐりと、容赦なく突きこまれた針は、皮膚と爪を強引に剥離させながら奥まで食いこみ、そのまま指を内側から突き刺した。
 頭が裂けると思うほどの声が自分の口から出ていることにすら既に気付いていない。
「やはりつまらんな。さくら、何かこいつから聞きだしたいことは無いか?」
「愚問です。父様」
「それもそうだな。・・・喜べ青年」
 手の痛みがひく。どうやら突き刺さった針を抜いたようだ。
「さくらは君に興味が無いようだ。さっさと死んでもらおうか。さくら、腸巻き機をここに」
「はい父様」
「・・・っはぁ・・・はぁ」
 息も絶え絶えに、言葉を吐き出すことすらままならない。言っていることの意味はわかるが、それが思考回路までたどり着かない。それほどさきほどの痛みは脳を揺さぶっていた。
 ガラガラガラと、ホースを巻き取るようなハンドルがついた器具を、少女が運んできた。
「待たせたなさくら」
「いいえ、父様」
 プシュッ。気の抜けた音とともに、腹から血が噴出した。
 男はいつのまにか右手に握っていたナイフを置き、何を思ったかその右手を今切り裂いたばかりの腹のなかに突き刺した。
 そのときになって初めて、常軌を逸した痛みが脳を襲った。
「hrxgぜxhtrfgrthkrghふぇgrjhわがjkjhぎゃああああああああああああああ!!!!!」
 そんな悲鳴を間近で聞きながら男は少しも動じた様子も無く少女にたずねかける。
「どうださくら?」
「まあまあ。温いけど、温いなりに必死になってるわね」
「まさに必死だな」
 ずるずるずる。
 腹から出した男の手には、ぶよぶよした細長いたるんだ肉のホースがつかまれていた。
 それを視認したとき、意識が吹き飛んだが一瞬にして痛みによって現実に引き戻された。
 体中を固定されているため、その悪夢のような出来事から逃げることはできず、ただただ自分の体から自分のものだとは思えない腸が引き出されていくのを眺めることしか出来なかった。
 男は少女のいるところまで腸を引き出すと、少女が持ってきた器具に腸の先を引っ掛けた。
「これを使うのも久しいな。いつ以来だ?」
「5つ前の仕事で使ったはずです」
「1ヶ月ぶりか。久しく思うのも道理か。ではさくら。後は任せた」
「はい父様」
 がらがらがらがら。
 ずるずるずるずる。
 もはや痛みを通り越したおかげで、視界が真っ赤に染まるだけだ。相変わらず喉は獣のような叫びを繰り返しているが・・・。
 ハンドルがまわる。
 くるくるくるくる。
 ずるずるずるずる。
 頭が割れる。
 ああ。
 自分の中から自分が引きずり出されていく。
 少女が笑う。笑う。とてもとても気持ち良さそうに。
「あぁ、なんて素晴らしい痛み・・・」
 もはや意識はなく、
 もはや命は無い。
 がらがらがら。ずるずるずる。
 ぶちっとちぎれた音は、聞こえたが聞いてはいなかった。

 引きずり出した腸の返り血で真紅に染まった愛娘を眺めながら、権藤は笑う。
「楽しかったかさくら?」
「ええ、とっても。といってもまだ物足りないけれどね」
「ならば、探しにいこう。更なる痛みを、更なる苦痛を」
「はい父様」
 地下室に響く笑いはくつくつと響き渡り、蝋燭が消えて暗闇が再び舞い降りた。

 残ったのは濃厚な鉄の匂いと、
 もう痛みを感じない男の死体。




ダブリ。みーまーと続いたんで書きとちゅうだったのを仕上げてみた。
駄目だね。
次は石抱きでもいいかもしれない。
ただ俺的に微妙なんだよなぁ。引き伸ばしでもいいかもな。
ねむ。

おやす。
  1. 2008/05/16(金) 00:47:07|
  2. 創作小説
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